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  • 執筆者の写真田島つよし

24万人の仲間たちへ

太郎さんがもう1度埼玉へ来てくれる。場所は大宮駅西口。

その一報が入ったのは、10月29日(金)の数日前だった。

街宣車で移動中に連絡を受けたため、同乗していたボランティアスタッフに伝えるとみんな色めき立った。

そしてすぐに、1人でも多くの人に街宣を聞いてもらうための作戦会議が始まっていた。

そのあたり、れいわ新選組のボランティアはすごい。

何も頼まなくても、必要なことをいつの間にか考えて実行してくれる。


山本太郎代表が選挙期間中に埼玉へ来てくれるのは、2度目だった。

自分も立候補しているのだから自分の選挙区に張り付いた方が良さそうなものだが、党の代表となるとそうも行かない。

ぎりぎりのスケジュールで、各地を毎日飛び回っていた。

それをボランティアスタッフも知っているし、太郎さんが来たときに話を聞いてもらうことがどれだけ票につながるかも、みんなよく知っている。

だから1回目よりもっと人を集めたいと、街宣車の中で会議が始まっていた。



「東口でも呼び込みしよう」 (街宣は西口だが、大宮駅には西口と東口がある。)

「他の党みたいに『来る』 看板ないからなぁ・・・」

「河野太郎来る 看板の河野を山本に変えて借りちゃえば?」と冗談も飛んでいる。

「山本太郎来るのボードを駅の出口で持って立ちたいね」

「A3のクリアフォルダは買ったけど、うちのプリンターはA4しか印刷できない・・・小さすぎるよね」

そこでいつも印刷物を作ってくれているボランティアが言った。

「コンビニに行けば大きいサイズも印刷できるから大丈夫。今日帰ったら作って、明日の帰りに出力すれば街宣に間に合うよ。」

2日後、ネコのイラストが入った「山本太郎来る」と「山本太郎街頭演説会」のボードが出来上がっていた。

「これを持って駅の東口と西口の前に立とう。周りでチラシを配って呼びかけをしよう。」 いつの間にか当日の呼び込み体制が決まっていた。

当日は朝から快晴。抜けるような秋晴れの青い空が広がっていた。 大宮駅周辺や、人出の多いを場所で街宣したり車で走ったりして、山本太郎がやってくることをマイクで宣伝して回った。 街宣場所の大宮駅西口に着くと、すでに街宣の設営が始まっていた。

そして同時に目に飛び込んで来たのは、少し離れた所で街宣活動をしている野党候補と、ボランティアスタッフが呼び込みをしようと計画していた場所に一列に並んだ与党陣営のスタッフだった。

山本太郎がその日その時間にその場所にやって来ることは、すでに数日前からネットで告知済みだ。しかも街宣の設営をしているすぐ前でわざわざ候補者抜きで活動とは。 しかしそんなことでくじけるれいわ新選組のボランティアではなかった。 与党陣営のスタッフの前に一列に立って大きな声を上げた。 「山本太郎が来ます!」「れいわ新選組です!」 「山本太郎来る・山本太郎街頭演説会」のボードを持ったスタッフを中心に、まわりに立ったボランティアは声を出しながらチラシを配る。 そして 与党陣営の後ろからさらに大きな声で、山本太郎がやって来ることを大声で叫ぶスタッフも。 与党陣営スタッフサンドイッチ状態である。



ちょうど良い、自分と山本太郎の話を、 与党陣営のスタッフにも聞いてもらおう。 そう思って楽しみにしていたが、山本太郎到着前に、彼らはスーツ姿の男性に連れられて、消えてしまった。残念である。 一方街宣活動をしていた野党候補は、山本太郎が話す間、街宣を中断すると言ってくれた。 選挙戦の貴重な時間を譲ってくれるとは、本当にありがたい。 野党共闘は、こんなところでも功を奏した。 平日の昼間にもかかわらず、続々と人が集まってきた。 相変わらずボランティアのみんなは、必死で声を上げてチラシを配っている。

その光景を、映画監督の太田隆文さんがそっと見つめて写真に収め、動画で紹介してくれていた。 ボランティアの必死の呼びかけに感動したと。 選挙期間中は、自分もボランティアスタッフも1日中走り回り、夜はくたくたになって眠るだけの毎日だったので、その動画に気づいたのは、選挙が終わって3週間以上もたってからだった。 人に感動を与える選挙活動ができるなんて、れいわ新選組のボランティアは本当にすごい。

昨年の2月に公認候補予定として記者会見をし、その後1人でトラメガを持って街へ出た。 人前で話すのは平気だが、「れいわ新選組」「消費税廃止」と話しても、人々の反応は冷たかった。 チラシをポスティングしたり、ポスターを貼ったり、来月かも知れない、来年かも知れない選挙戦に向けて、活動を続けた。 ウェブサイトで募集を始めたボランティアがぽつぽつと集まり始め、だんだんと増えていった。 そして気づけば、選対本部から選挙カーに街宣、ビラ配りまで、全てボランティアで選挙を行えるまでになった。

こんな党は他にない。こんなボランティアはれいわ新選組だけだ。 太田隆文さんにも、そのことが伝わったのだろう。


選挙前には野党共闘が実現し、政策には消費税減税が盛り込まれた。


そして自分たちに向かって手を振ってくれた人、演説にうなずいてくれた人、チラシを受け取って「頑張って」と声をかけてくれた人、ネットで声援を送ってくれた人、コロナ禍で大変な中寄附をくれた人、「れいわ」と書いて 投票箱に入れてくれた人、その人たちの思いが、北関東の 239,592票になった。 議席は獲得できなかったけれど、自分たちの周りには239,592人の仲間がいる。 1人で記者会見し、1人で街角に立っていた時とは、もう違う。 次はきっと勝つ。それが今の自分の思いだ。 応援してくれたみなさん、ありがとう。 投票してくれたみなさん、ありがとう。 ボランティアで手伝ってくれたみなさん、ありがとう。

寄附をくれたみなさん、ありがとう。 今のこの社会を、絶対に変えよう!

そのためにこれからも、一緒に頑張ろう!


最後に、太田隆文監督の動画をぜひご覧ください。


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